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日本、欧州におけるLGBTQの人権保障と同性婚の在り方

2019/04/19 性同一性障害
LGBTQのの同性婚

LGBTQが何かと話題になる昨今、彼らの生き方、そして愛の育み方について一種の誤解や偏見が持ち込まれることも少なくありません。色眼鏡で見られることが多い同性愛者の生活、そして恋愛。 土足で踏み込めないそんなデリケートな世界を今回は当事者の目線から皆さんが知りたい、興味があると思われるLGBTQを取り巻く環境、そして幸せについて考えてみたいと思います。

日本におけるLGBTQ文化と寛容性

日本でのLGBTQの文化

日本は元々武士道文化やお稚児さんなど、比較的同性愛が文化として浸透してきた歴史的背景がありますが、21世紀における人権保護、平等という観点からは、大きく他国に水をあけられてしまいました。

ここではなぜ日本がLGBTQ後進国と呼ばれるのか、そして日本におけるゲイ、レズビアン、トランスジェンダーなどの立場、今後の動向について考察していきたいと思います。

LGBTQとは

一般的に【L:レズビアン】【G:ゲイ】【B:バイセクシャル】【T:トランスジェンダー】を指す言葉であり、 単純な男性と女性だけではないその他の性自認を指します。 Qだけは特殊で【Q:クエスチョニング 】上記いずれにも当てはまらない性となります。

性的マイノリティーが日本で生きるということ

日本には臭い物に蓋をする文化というか風習があるような気がします。元々他国からの侵略を防ぐ、キリスト教の流入を防ぐために鎖国をしていましたが、その鎖国体質、つまり日本人が思う普通と異なる異分子とは関わりたくないというDNAレベルの体質があるのでしょう。

だからこそといってはおかしいですが、閉鎖的な同性愛者のコミュニティーが元赤線、青線地域に形成され、そしてそこに競い合うようにマイノリティーのための娯楽施設、ゲイバー、発展場、売り専などができあがったのです。新宿二丁目はその同性愛文化が町として樹立したいい例ですね。(発展場とはゲイの出会いの場であり、不特定多数のゲイとセックスできる公共施設または場所、売り専はゲイの風俗です。)

これは日本だけのことではありませんが、セクシャリティーがゆえに排除されてきた歴史があるからこそ、私たち当事者は限られた場所でしか自分を解放できない、そんな不都合さと脆弱さの中で生きていかなければならないのです。

  • ■日本の異文化排除に問題あり
  • ■閉鎖的なコミュニティの発達
  • ■LGBTは限られた場所でしか開放されない

LGBTQの場合は器用になるしか生きる方法が無い

結果日本で生活する同性愛者はTPOに応じて、社会生活で柔軟にセクシャリティーのオンオフのスイッチの切り替えができるようになっていくのです。特にゲイ男性はオンオフの使い方が上手く、レズビアン女性はその線引きが不器用で、恋愛をすると仕事もプライベートも一直線な傾向があります。(勿論個人差こそありますが……。)

社会生活において自身の性指向をカミングアウトすることは必ずしも必要ではありませんし、自分をさらけ出したが故にイジメに発展することもあります。一橋大学のアウティング事件からもわかる通り、一見LGBTQに深い差別はないように見えても、個人間でその寛容度に大きな差があるのは周知の通り。

一橋大学アウティング事件

ゲイであるAが友人の男BにLINEで告白したが断られてしまい、後に男BにLINEグループでAがゲイであるという事を暴露され、結果ゲイのAは自殺?(転落死)を行った事件。A側の目線とB側の目線で様々な捉え方が出来る事件です。

当事者でもそのような悲しい事件や差別を防ぐためにも、同性婚を可決するべきだと声高らかに扇動する方も少なくありません。しかし日本という土壌、文化圏に欧米志向のベクトルをそのまま適応することに対して否定的な意見も多く、実際これ以上波風を立てないでほしいと、このままで十分幸せと思う当事者が多いことも忘れてはならない事実なのです。

迷走する日本のパートナーシップ制度

渋谷パートナーシップ制度

企業、地方自治体、そして国もマイノリティーが生きやすい世を作ろうと努力をしています。しかしLGBTQ専用トイレなるものを設置する百貨店やカミングアウト前提の証明書発行など、なかなか当事者の理解を得られない、どこか空回りした妥協案しか打ち出せていない、それが日本という国の今なんです。

特に地方自治体レベルで発行されるパートナーシップ証明書は、日本における同性愛者の人権保護に繋がる第一歩と評価する声と、逆に自治体が客寄せパンダとして同性愛者を利用しているという声も少なくありません。

パートナーシップ証明書

日本では全国20都市で発行されている証明書で婚姻関係とほぼ同様の関係であると証明可能な証明書です。男*男でも女*女でも発行可能で法的な強制力はないですが様々なメリットが存在します。

パートナーシップ制度に法的効力は一切ナシ

芸能、文芸関係など影響力の強い女性同性愛者のカップルが大々的にこの制度を利用してパートナーを宣言したのは記憶に新しいですが、この問題点は市町村の対応が制度に追い付いていないこと、そして法的拘束力が一切ないことです。

つまり私のような日本人、外国人同性カップルの場合、パートナーに在留許可を与えることもできなければ税金面での控除も受けられない、そしてその証明書を発行している地域でしか権利が認められません。(勿論賃貸、保険契約や遺言作成時などには、その効力を発揮しますが……)

またそもそもその証明書の申請が、自身のセクシャリティーをカミングアウトする必要もあるため、正直社会生活を送る上でのリスクを上回るほどの大きなメリットがない状況なのです。

欧州がLGBTQフレンドリーと言われるその理由

ヨーロッパのLGBTQ

欧州の多くの国家はキリスト教国家でありながら個人の幸せという観点に重きを置き、今ではLGBTフレンドリー国家として世界水準の平等な社会を創生しています。なぜここまで日本と欧州では同性愛者に対しての権利が異なるのか、ここではその理由について考えてみましょう。

欧州各国が性的少数者の人権に固執する理由

欧州の中でもとくに西欧、そして北米は大変ゲイフレンドリーな国として知られています。つまるところ同性婚も認められているし、学校でも個々のアイデンティティを尊重するべきと教育されています。

現在中・東欧を除くほとんどの欧州で同性婚またはパートナーシップ法により同性同士のカップルに法的な保証が認められていますが、なぜにここまで同性愛者の権利が樹立しているのか不思議に思う方も多いのではないでしょうか?

ただ西欧各国が伝統的に同性愛を受け入れてきた歴史はなく、むしろ同性愛・ソドミー行為が違法でありタブー視されてきており、まるで魔女狩りの再燃のような歴史があったからこそ、そんな不平等を払拭する一種の革命運動が同性婚・パートナーシップ制度に結び付いたと考えることもできるでしょう。

性的虐待から同性愛の人権運動へ

また腐敗しきったカトリック教会の性的虐待が、西欧における教会離れを顕著にし、「罪深き男色」から同性愛を一種の「隣人愛」に変換していったとも言えるのです。どちらにせよ、同性間の結婚に対して権利が樹立されたのは2001年のオランダが最初であり、それ以降ベルギー、スペインと続き、現在はアルゼンチン、ウルグアイなどの南米国家も同性婚を認めています。

つまり同性婚やパートナーシップが認められるようになった背景には、同性愛者が異質と見なされた過去、キリスト教における同性愛排除などが、若者を中心とした人権運動を引き起こし、現代のジャンヌダルクのような大きな分子となり、性が分かつ不平等に打ち勝っていったのです。

政教分離の成功例スペインのLGBTQ事情と結婚

長々と同性婚、パートナーシップに関する持論を述べてきましたが、ここで少し箸休めといいましょうか、私が嫁いだ国スペイン事情についても触れたいと思います

年下のスペイン人男性と同性婚してはや5年、日本にはない緩さ、けれどLGBTQがそれこそ普通に社会に溶け込むそんな懐の深さを実感して日々生きています。人口の約80%がカトリックというには、宗教と政治がしっかり線引きされ、オランダ、ベルギーに次ぐ早さで同性婚を可決したのがスペイン。(なおスペインには同性婚の他にPareja De Hechoという事実婚制度があり、同性、異性カップル関係なく利用されています。)

スペインで同性婚しても偏見は一部ある

陽気な気候、美味な食事とシエスタ文化も功を奏し(?)スペイン人と結婚し移住する同性カップルは意外と多く、ビアンカップルの友人はゲイ男性の精子をスポイト受精させ、現在は3名で子育てをしています。(現在スペインでは代理母出産を合法とすべきかを討論しており、その結果次第で私たちおっさんゲイカップルの行方は大きく変わっていくかもしれません……。)

基本的にゲイ、レズビアン、トランスジェンダー、そんな性自認を性自認と感じさせない、単なる個人の個性としてみてくれるスペインではありますが、年配者、敬虔なカトリック信者、イスラム移民などはそれらに否定的な見解を態度で示すこともあり、俗にいう差別、偏見は未だにスペインのあちこちで見られるのも事実なのです。

同性カップルの出会いはどこにある?破局率は高い?

同性カップルの出会い

最後に皆さんが気になるLGBTQの出会いについて軽く触れてみたいと思います。出会いの種はその辺に転がっていないからこそ、やっぱりアレに頼るのがメジャーなんです!

多用化する同性愛者の出会いの場

私はゲイなので、レズビアン女性、トランスジェンダーの詳細な恋愛事情に精通していません。しかしゲイという小さな括りでその出会いについて考えてみると、21世紀を迎えゲイの出会いは飛躍的に向上しています。

私が青春時代を過ごした90年代後半2000年代初めこそ、ゲイの出会いと言えば新宿二丁目や堂山に代表されるゲイタウン、または掲示板と呼ばれるオンラインの出会いの場。(もっと古くはペンフレンドという出会いの手段もありました。)

しかし昨今はGrindrやJack’dなどのアプリを使い、世界に股をかけた男性との出会いも可能になりました。アプリを利用した出会いは出会いが少ないゲイの必需品、一夜限りのアバンチュールから真剣な交際に、パパ活まで多いに活用されています。

  • ■過去では新宿2丁目や出会い掲示板がメイン
  • ■現在はアプリでの出会いが殆ど
  • ■ゲイでもヤリ目、真面目な出会い、パパ活もある

同性婚を理由に下心や欲を出す場合も

日本では同性婚が認められてないからこそ婚活に励むゲイ男性は多くはありません。しかし東欧や中欧、アジア圏など同性婚が認められていない国では、先進国への移住のツールとして同性婚を利用するケースも見られます。

旧ソ連や東欧のある国では、ハワイのリッチなアメリカ男性と結婚を夢見るアラフォー女子の駆け込み寺のような、西欧の男性とお見合いできる怪しげな業者も出現しているそう……。

基本的にゲイ男性で強い結婚願望を持っている方は多くはないと思いますが、同性婚を自身のステップアップの手段に利用する下心満載なゲイは意外なほど多いのです。

長続きする同性カップルが多い理由

同性カップルはすぐに別れる!そんな言葉を聞いたことがあります。 しかし私の周りを見てみると、ゲイ弾圧があった時期から付き合い始め既に50年以上一緒に過ごしているオランダ人のゲイカップルもいますし、 同性だからという理由で短期破局を遂げるとは一概に言えません

ただゲイカップルは長くいすぎると互いに性的なスキンシップがなくなり、そこから亀裂が生じるということはよく聞きます。(これは異性愛カップルにも言えますね。)しかし中には若いツバメと外でセックスを楽しんでも、家庭内にそれを持ち込まないことを条件に黙認するオープンリレーションシップ、またはトリオで恋愛の種に水やりするカップルもいるくらい。

勿論全てのカップルが上記の事例に当てはまるわけではありませんが、異性愛者からすると、あり得ない……と思われる方法で、互いの愛情をより頑固に、そして精神的な愛を深めるカップルもいるのです。ゲイにはゲイのビアンにはビアンのトランスにはトランスのそれぞれの愛し方がある。それは一つの枠にはめ込むことができない、いわば虹色の愛し方と言えるでしょう。

ゲイカップルの長続きの理由
  • 性的スキンシップの有無は重要
  • 外部でのセフレはOKの場合も
  • 複数プレイもあり
  • 精神的つながりが大きい
  • 異性間よりも物事に寛容な場合が多い

LGBTQと同性婚のまとめ

同性婚まとめ

同性婚が合法=差別、偏見がなくなるわけでもありませんし、現状の日本でも十分当事者は幸せを享受することも可能です。問題になってくるのは、いかに社会における多様性を受け入れられる器を持てるか、なのだと思っています。

理解ができるできないは別として様々な生き方愛し方があり、それらは異性愛者と何も変わらないということ、そして多様性を認めることがより良い社会を構築するパズルの1ピースになるということを忘れないでほしい、と当事者の私は切に願っっております。

このコラムを書いた人

Masaru Arnal Galve

LGBTQでありスペインで同性婚をしております。LGBTQの真実や意見を実体験を元に記事にしております。

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